新型コロナウイルスが5類移行になり、もうすぐ半年が経とうとしています。
3年前は、毎日の感染者数をあんなに気にしていたのに今は発表すらされていません。
本来、他の病気に用いられる薬が、コロナの軽症状態、又は後遺症に有効であるという報告はいくつか出てきているようです。しかし、対コロナウイルスに特化した特効薬というのは、もう少し待つ必要がありそう。
街中を見てみると、少しコロナが収まった、落ち着いた様に見受けられますが、果たして本当はどうなのだろうか。未だにそんな全体を懐疑的に見てしまう時があります。
とか言いつつ僕も以前ほどマスクを着けなくなっていますが…慣れとは恐ろしいものです。
本格的にコロナが明けたら、気兼ねなく居酒屋に行ったり、海外旅行に行ったりしてみたいなと思っています。
台湾に行ってみたいわん。
僕は、二十歳を過ぎるまで日本国外に出たことがなく、そもそもそんなに外国に興味がありませんでした。
子どもの頃は、なんか旅行ってだけで面倒くさいイメージがありました。
身の回りの事や身支度がただでさえ苦手な僕は、旅行準備の時点でドロップアウト。
頑張って修学旅行。家族との旅行も北海道や九州といった国内が限界でした。
海外旅行ともなれば、余計に面倒事が増える。そんな理由で魅力を感じませんでした。
そして、もう一つの原因として以前のブログ記事にも書いたパンチの効いてる叔母の影響もあります。
この、叔母なんですが、まあ独身貴族を謳歌しておりまして。
普段は節約に節約を重ね、趣味の旅行に行くという生活をしています。
最近は、お年を召されたのでさすがに頻度は減りましたが、それでもたまに元気に旅行しています。
僕が子どもの頃なんかは、1人で良く海外旅行に行ったりしていたんですが、帰国後の土産がバカになんなくてこれが。
甥達が喜ぶと思って、ヨーロッパだかアフリカだかのわけのわからんお菓子を大量に買ってくるんですね。
大体がアホみたいに甘いチョコレートとか、もはや異臭レベルの香料が混じっているクッキーとか、誰かが踏んだんじゃねーのってくらいグチャグチャになってるドライフルーツです。大目に見ても95%はハズレ商品。
そりゃあ本場でリンツやらゴディバとか買ってきてくれたら御の字なんですけど、そんな高貴な物はお目にかかれません。
帰国早々、我が家に来て「せっかく現地まで行ったんだもの!日本じゃ売っていないようなお菓子を食べさせてあげたいのよ!日本にいたら食べられないんだから!」と叔母は言い、誰も幸せにならないお菓子のプレゼン大会が始まります。
マジで殆ど美味しい物にありつけた事が無い。
僕の友人が我が家に遊びに来た時、それらのお菓子を消費させる為に食べさせてみたんですよ。すると次の日学校で「ぴあかなの家に行くと不味い菓子が出てくる」とちょっと話題になったくらいです。
僕の両親が叔母に「勝手に旅行に行ってくるのは構わないけど、頼むから何も買ってこないで!」と、毎度言っていたあたり、如何に不味い物が毎回大量に輸入されて来るのかがわかるかと思います。
それでも懲りずに毎回何か買ってきてブーブー文句を言われる。もはやドリフのコントみたいなお約束になっていました。
そんなこともあって海外=飯が不味い=嫌だ、みたいなイメージも着いてしまい、子どもの頃は行きたくありませんでした。
そんな中でもごく稀に当たりプレゼントがあります。
今でも僕の手元にある、メイドインヨーロッパのチェス盤なんてのはお気に入り。
そのおかげでチェスに興味を持ってルールも覚えたくらいですので、感謝しています。
ほら、良い事も書いとかないとじゃないですか。
一応好意でやってくれていた事ですし。
うん。嬉しいよ。うん。
ここからが今回のブログの本題です。
前述の通り、とにかく僕は海外への印象は良くなく、そもそも外国に縁が全くなかったのですが、学生時代にオーストリアのウィーンに短期留学をする機会がありました。
短期留学といっても別に大した事はないのですが、数人の同級生と現地に行って、文化を肌で感じ、音楽を勉強してくるといった目的です。
これが僕にとっての初の海外経験でした。
全部書くと長くなるので音楽や生活の事は、いずれ別に分けて書きます。
今回は食べ物にフォーカスを当てていきます。
渡航したのは8年程前の冬です。
前泊なし。早朝に成田空港に集合というしょっぱな軽い拷問を受けます。
成田エクスプレスに乗れたのが唯一嬉しかった事。
成田空港でオーストリア航空のウィーン直行便に乗ります。
眠さMAX+お腹すいた+出国手続き+荷物検査 この4コンボで不機嫌まっしぐらです。ばよえ~ん。
ただ僕は飛行機が好きなので、いざたくさんの飛行機を目の前にするとテンション爆上がり。飛行機の離陸する時は、高所恐怖症の友人と窓側の座席を交換してもらい、ずっと外を眺めていました。楽しいいいい!
見た目は大人!頭脳は子ども!逆コナン君です。
しかし、ある程度の高度に上がって1時間も経つともう暇モードに突入。
ウィーンまでのフライト時間は約11時間。
ここに来て気づきます。これはつまらないぞ、と。
11時間の内、殆どがロシア上空です。
最初こそ綺麗な景色に感動していましたが、こうも延々となんの代わり映えもしない空や雪が積もっただだっ広い陸地が続くと飽きます。
暇すぎて前のシートにあるモニターで緊急脱出の説明をひたすら見てました。
あの瞬間飛行機が事故っても間違いなく僕だけは生き残れるくらいのスキルは身に着けたと思います。
3時間も経過しない内に、食事だけが楽しみという、病院や刑務所みたいな感覚に陥りました。
最初に出てきた機内食はこれ。
エコノミークラスなので特に期待はしてなかったのですが、見事に美味くもない、不味くもないど真ん中を突いてくるような『THE・無難』といった感じ。
ここで逆コナン君に事件発生。
添乗員から「Chicken or Beef?」という鉄板な質問が来ましたが、ここで人見知りスロットル全開な僕は、最初に聞こえた単語を復唱する事しかできず
「アアア アイム…チ…チキン!」
これじゃあまるで2つの意味で僕がチキンやないかというツッコミはさておき、本当は牛さんが食べたかった。虚しいなあ。
あと、日本人に気を遣って割り箸なんかを出してくれたんですけど、お世辞にも良い割り箸ではなく凄まじくバキバキに折れてささくれだらけになる代物。
仕方なく一緒についてきたちゃっちいスプーンでちまちま食べます。
お腹が膨れると眠くはなるのですが、いかんせんエコノミークラスなので、ずっと同じ体勢で辛い。
なかなか深い睡眠を取ることは出来ません。
エコノミークラス症候群とは良く言ったものです。
ビールでも飲もうかなとか思ったんですが、僕はお酒を飲むと異常な程頻繁にトイレに行きたくなる体質で、その都度隣で寝ている友人を遮ってトイレに行くのが悪い気がしたので我慢。
その友人には普段から「飲んでる時、お前の顔見るだけで俺もトイレに行きたくなる」と言われる程、僕は頻尿マスターですので、刺激しないように大人しくしていました。
その後、飛行機はようやくロシア上空を抜けフィンランド上空に入りました。
ようやくウィーンまで残り2時間程に。このあたりで2回目の機内食が出ます。
最初に出てきた機内食よりは美味しい。
「Chicken or Beef?」も聞かれなかったので、のびのびとディナータイムを過ごすことが出来ました。
搭乗機はバルト三国、ポーランド、チェコの上空を経ていよいよオーストリア、ウィーンに到着です。
さあ、海外の食べ物が嫌いなぴあかな君が、初の異国の地を踏もうとするところですが、後ろの時計をご覧下さい!なんとなんとここでお時間がっ!
この続きの模様は、次回の『欧州見聞録』にて書いていこうかと思いますので、またひとつお付き合い頂ければ幸甚でございます。
今回はこのあたりで失礼を致します。
ご覧頂き、誠にありがとうございました。