「いきなり何言い始めたんだ」
「寒さで頭やられちまったか」
「新年早々、趣味を増やすとか言ったからブログのネタ集めに必死だな」
「元々ちょっとおかしいと思ってたけど黙ってたの。でもついに気が触れてしまったのね!」
いやいやご心配には及びません。
「1つもブログの連作記事を完結させていないのに、また【前半】とかいって連作記事書こうとして、それはどうなんですか!?ウィーンの記事はどうしたの!」
こう思う人がもしいるなら、それは正鵠を得ているのでおやすみなさい。
プロフィール欄に少し書いてあった気がしますが、趣味の1つに『模型製作』というのがあります。
はい、やはりインドア派です。
去年8月から始めたブログですが、まだ趣味に関する記事は書いていなかったなと思ったので出してみたいと思います。
前置きが長いので、製作のとこだけ読みたい方は目次からどうぞ。
【模型との出会い】
元々、父親が鉄道大好きなので、僕が幼少期の頃から家でNゲージを作って走らせたりしていたので模型には縁がありました。
しかしまだその頃は、やってみたいとは心のどこかで思ってたんですけど一から自分で作るなんて事は全く出来なくて…
パーツの切り取り、組み立て、塗装、それらの設計図を見て完成させるなんてとても無理だと思っていました。
鉄道模型って模型ジャンルの中でもとりわけ細かいですしね。
転機が訪れたのは小学校6年生の時でした。
たまたま近所の図書館で借りてきた『飛行機の歴史』みたいな本の中にレシプロ機(プロペラ機)の特集コーナーがありました。
そこには航空機黎明期から第二次世界大戦後まで活躍した様々な軍事・民間レシプロ機が掲載されていて、どれもかっこよく見えて釘付けになったのを覚えています。
必死に名前を覚えて父親に聞きに行きます。
すると父親は、
「昔のドイツやイギリスの戦闘機だよ。脚(主脚)の形が面白いよね。」
と、色々な話が聞けました。
2001~3年頃、一応我が家にインターネットがあったとはいえ、まだまだ今ほど頻繁に利用するものではありませんでした。
そもそも父親のものだったPCに自由に触ることが出来ません。
ですので、勿論得られる情報も少ないです。
「もっと色んな飛行機知りたいなー」なんて思っていたところ、たまたまこの2つの戦闘機や日本の零式艦上戦闘機(通称:ゼロ戦)が出てくる映画を見ました。
2001年公開のアメリカ映画『パール・ハーバー』だったと思います。
今思えば、歴史的考察的に「それどうなの?笑」と何カ所も突っ込みたくなったり、「あーやっぱりアメリカ正義映画、そして有り勝ちな恋愛仕立ても混ぜてくるよね」と思う要素盛り沢山。
しかし子どもだった僕には、そんな細かいところはどうでも良くて、迫力のあるリアルな戦闘シーンや登場する戦闘機に目を奪われたのでした。
映画を見た後、僕があまりにも飛行機があーだこーだ言ってるので、父親が
「今度模型屋さん行ってみる?」と言ってくれました。
父親自身も模型が好きなので息子と一緒に行けるのが楽しかったんだなと思います。
今もたまに模型店に行くのですが、ある親子が楽しそうに模型の箱を手に取ってどれを作ろうかなと一緒に悩んでいる姿は、見ていて微笑ましい光景です。
そして駅前の繁華街から少し外れた模型店に足を運びます。
たしか12月か1月の冬。かなり寒かった日だったように覚えています。
店主と思われる初老の男性が眠たそうにレジに座っていました。
いかにも店主の趣味の延長から店を立ち上げたという感じの趣。
店内は、雑多に山積みされたプラモデルだらけです。
鉄道模型、飛行機、艦船、AFV(戦車、装甲車)、車、バイク、ちょっとコアなジャンルとしては城の模型なんて置いてありました。
こんな沢山ある中から、初心者がその頼りない知識だけで選ぼうとしても埒が明きません。
そこで店主に「初心者なんだけど、これくらいの時代のこういう飛行機が作りたい」みたいな相談をします。
すると、さっきまで眠たそうだった店主が急にスイッチが入ったように起き出して、商品棚から様々な飛行機模型を持ってきてくれました。
そして商品説明、初心者でも作りやすいメーカー。それどころか幾つかあるメーカーのそれぞれの特色、そして飛行機や大戦の歴史を語る語る。
正直話しかけるまではそんなに明るい印象では無かった店主ですが、打って変わって笑顔で饒舌になります。
恐らくですけど、こういう自身の趣味の延長で店を始めた方っていうのは、店の売り上げが上がる嬉しさより、模型を始めてみるという仲間が増える事の方が嬉しいんじゃないでしょうかね。
持ってきてくれた数ある商品の中から選んだ3つはこれです↓↓
ハセガワというメーカー。
大手模型メーカーの1つなのですが、精巧で難易度も高いです。
一方、アリイは部品数も少なく簡単に組み立てができます。
タミヤは最も有名な模型メーカーですね。難易度は上記2つの中間くらい。
3つ購入して早速作ってみる事にしました。
とは言っても、当時の僕なんて全く模型製作のスキルなんてありませんから、父親の手伝いをする程度です。
部品の接着を手伝ったりとか、一部だけ筆塗装してみたりとか、スプレー塗装するから外階段の踊り場に新聞紙や段ボールを持って行くとかホントその程度。
塗料も全く揃っていませんでしたから、なんちゃって塗装な部分もありましたが無事に3機完成しました。
それでも「模型作るのめちゃくちゃ楽しかった!」と言うのが素直な感想です。
いつか最初から最後まで自分の力で作りたい。そう思いましたね。
20年程前の話なので残念ながら、地震やら引っ越し等を経てこの3機は残っていないのですが、現在まで続く僕の模型の出発点となった思い出の3機です。
書いてたらまた作りたくなってきた…作って父親に送ろうかな笑
それから20年程経過、30代前半になった僕の模型スキルがどこまで上がったのか。
趣味で小遣いを稼げるようになりました!
どういう事かというと、完成した模型をメルカリやヤフオクに出品して購入して頂けるくらいにまでは成長したという事です。
製作依頼も受けた事があるので、ある程度のレベルには到達したのかなと。
せっかく完成した作品を手放すのは少々名残惜しいですが、ずっと完成品を家に保管していても置き場所に限界があります。
どうにかならんものかと考えていると、自作模型の完成品を出品している方が結構いるとの情報を入手。
早速、市場調査をしてみますがやはり出品者は凄腕のモデラーばかり。
彼等は購入した商品を完成させて、購入額の数倍の値段で売っています。
それでも売れるくらい、めちゃくちゃ高いスキルを持っているのです。
僕はそこまで腕に自信がないですし、大体購入金額の1.5~2倍位の価格設定にして比較的安価にヤフオクに出品しています。
この出品策が意外と功を奏してか、結構入札をして下さる方が多いのです。
大きく当たれば購入金額の7~8倍に跳ね上がることもあります。
勿論、売り上げが上がる事は嬉しいですが、自分の作った作品がどこかで飾られてると思うのも嬉しいです。(そのまま転売に流されるパターンも考えられるが…笑)
あくまでも趣味なので、金の亡者にならず楽しむ事を第一としてやっていきたいと思っています。
【ジオラマ製作(前編)】
で、いつものようにバカみたいに前置きが長くなってしまいましたが、単純にブログやってんだからそこに模型の事書けばーと思った次第でございます。
久々にジオラマを作ってみようかなという気分になったので、その製作過程を写真と共に載せていきたいと思います。
今回選んだ模型がこちら↓↓
第二次世界大戦中、ドイツ軍の小型軍用車両として終戦までに50,000台以上が生産された『Pkw.K1 キューベルワーゲン82型(アフリカ戦線仕様)』です。
現在でも有名なVW(フォルクスワーゲン)の民間車がベースとなっている車輌です。
四輪独立懸架、排気量985cc、23.5馬力の空冷エンジン搭載で最高時速は80km/h以上で出ます。
非常に高い走破性を発揮して、正面切って戦う車輌ではありませんが多くの戦線で大活躍しました。
四輪駆動ではなくRR車(リアエンジン・リアドライブ)なのですが、ドイツらしい堅実な設計で前線では非常に頼りにされたといいます。
北アフリカ戦線で使用された車輌という事で、砂漠上の走破性を向上させる為に、幅の広いバルーンタイヤを装備しているのが特徴です。
隣のテントは、ジオラマの情景に使います。
メインの車輌模型に対しての付け合わせといったところです。
スケールは定番の1/35で、タミヤ製です。
ちなみにこの2つをアマゾンで購入して、値段は1,400円程度。
非常にリーズナブルです。
主に使用していく塗料はこれ↓↓
車輌の基本塗装はXF-60ダークイエロー
ダークイエローに塗装される前の基本色だったXF-63ジャーマングレイ
ダークイエローを褪色させたXF-59デザートイエロー
タイヤとか車内の塗装に多用するXF-1フラットブラック
このあたりを主軸に進めていきます。
なお、塗装において全て筆塗りで行います。
2台ほどエアブラシを持っているのですが、準備後と片付けが面倒小型車輌という事もあり筆のみでコツコツやっていきたいと思います。
まずは、組み立ててからだと塗装が難しくなり箇所をランナー(外枠)についている時点で塗装してしまいます。
とかやっていたら、あっという間にテントが組み上がってしまいました。
表面に汚しや埃の表現を入れてすぐに完成です。1時間かからない。
キューベルワーゲンの方は、裏側の塗装と組み立てが交互に必要な作業を最初に進めていきます。
エンジン、シリンダー、シャーシといった細かい部分の製作は骨が折れますが、少しずつ形になっていくのが楽しいところ。
次に車内の塗装。
ここも組み立ててからだと非常に筆が届きにくくなるので先に塗装しておきます。
それが終わったら、車体下部とボディの仮組み。
何となく形が見えてきました。
全体の完成図もイメージできるようになってきます。
そしてここからは一気に組み立てをしていきます。
車体下部と車内は塗装済み。
ボディは未塗装状態です。
ここまで基本色を塗装していくだけ。
筆塗りなので多少ムラが出来ますが、あとで色々処理を行いますので取りあえず塗っていきます。
車体塗装完成!
ここまでくると、やっと一段落といった感じです。
設計図通りに作るだけであればこの時点で8割以上は完成しています。
しかし、そんな事では終わりません。
色々工夫を加える事こそ模型制作の醍醐味。
その工夫を含めるならばまだ6割程の完成です。
次回『ジオラマを作ろう!(中編)』では、工場から出たばかりのようなこの新車を過酷な戦場で使い回された軍用車に変えていきたいと思います。
さて次回はいつになるかな!!!!!