出家したわけじゃありません。
僕は特定の宗教を信仰しているという事は無く各宗教の美味いところ、都合の良いイベントだけをビュッフェ式で摘まんでいくという典型的な日本人の宗教観です。
ただ、以前両親がカトリック系の教会に通っていた事や、僕自身西洋音楽を学んできた身でありますからキリスト教とは切っても切れない関係上にいたのは事実です。
とはいえ、母方のお墓は浄土真宗の寺院ですし普通にお墓参りもします。
別に「うちはこれが神様よ!この宗教を信じましょう!」なんて拘りは無く、完全に宗教のちゃんぽんが出来上がっていますね。
ちゃんぽんとか書いてたらリンガーハット食いたくなってきた。
そういうわけで、僕は特定の宗教に縛られる事も無く現在過ごしています。
しかし、何も信仰をしていないからといって宗教を否定しているわけではありません。
明らかにやばい宗教は別ですよ。
何も信仰していないからこそ、やばいやばくないのそのあたりの線引きはゴリゴリに明確にしています。
そもそも僕は、歴史、地理、文化史、音楽史、芸術史が好きなのでそれらを見ていくと全てが必ずと言って良いほど宗教と密接に繋がっています。
たまたま僕はピアノという西洋楽器を学んでいたので西洋のキリスト教の宗教観に触れる機会が多かったのですが、アジアの宗教観を見る事も嫌いではありません。
『西洋音楽=キリスト教』という式が成立するように、『アジア音楽=宗教』という式が成立するのです。
いずれ別企画で取り上げようとは思っているのですが、大学では『民族音楽学概説』や『日本音楽史概説』という授業がありました。
これね、宗教絡んできて理屈っぽいし、訳わかんない名前の楽器は多いし、漢字も多くて覚えるのが面倒くさいしで大多数の学生にとっては単位の為に仕方なく履修しているといった授業だったんですけど、先にも述べた通り歴史、地理、文化史が好きな僕にとってはとても充実した科目でした。
これらを紐解いていくと、やはりアジア音楽も西洋音楽と同じく宗教と密接に結びついている事がわかるのです。
宗教における音楽の意味とは何かとか、音楽や楽器がこの宗教のこの部分とはどのように関連しているのか、とかは長くなるので今回は書きませんが、ヒンドゥー教も仏教も神道もそれぞれがそれぞれの音楽と密接に結びついています。
という事を学んできたわけでありますから、仏教文化にも興味があります。(詳しいとは言っていない)
中学校の修学旅行で京都に行きましたが、当時は「寺みたいな陰気くさい場所興味ねー」「早く八つ橋食って帰りてー」みたいな感じ。まあ中学生だから仕方ない。
それに加えて同じ班のツッチーがいつ万引きをするかわからないので常にそっちに目を光らせてなければいけない。とてもゆっくり見学するどころじゃなかった。
新婚旅行で中学校の修学旅行以来に京都に行き寺社巡りをしました。
あんなにつまらなかった寺社巡りも大人になって見ると全く違う印象を受けるものです。予備知識があれば更に楽しく見て回れるんだろうなと少し後悔したくらい。
また行きたいなーなんて思うようになっているのです。
という経緯もあり御利益を求めて、そして仏教に対する教養を深める事を目的として始めたのが記事のタイトルにも記載した通りの『四国遍路』です。
有名な話だとは思いますが、四国にある八十八箇所の寺院を巡礼する事をお遍路といいます。
室町時代に修行僧が修行の一環として、四国にある八十八箇所の寺院を巡った事が始まりと言われています。
江戸時代以降は、この四国お遍路に御利益を求めて一般庶民も巡礼をするようになっていったようです。
別にどの順序で回りなさいよといった細かい指定は無いようです。
阿波(徳島)、讃岐(香川)、土佐(高知)、伊予(愛媛)の四国にある寺院全てにお参りしてきました。
四国には行ってないんですけどね。
「捏造記事も甚だしい!」
「とんでもないでっち上げをしやがったな!」
僕は何も嘘はついていません。
つまりどういう事かというと、四国に行かなくても四国八十八箇所のお遍路を達成できる場所があるんだという事です。
それがこちら
↓↓
埼玉県さいたま市岩槻区にある『岩槻大師 彌勒密寺(いわつきだいし みろくみつじ)』
774年、奈良時代に開かれた長い歴史を持つ真言宗の寺院です。
いつもLIVE情報を出している温々で、毎回ピアノを聴きに来て下さる常連さんから教えて頂いたお寺です。
なんでも仕事運が向上する御利益があるんだとか。
その他にもオーソドックスな家内安全や健康といった、今の僕にとってはどれも喉から手が出るほど欲しい御利益だらけでしたので、妻と参拝してきました。
この山門の横に書いてある看板。
よく見てください。
なんとこの彌勒密寺、本殿の地下に仏殿があります。
暗かったし撮影どころじゃなかったので写真はありませんが、地下仏殿には88体の仏像がありました。
88体の仏像は四国のそれぞれのお寺の御本尊を勧請(分身)させたもので、つまり88体全てにお参りすれば、それ即ち四国お遍路と同じ功徳が得られるいうという事なのです。
地下仏殿の参拝料は1人200円。
地下に降りると真っ暗な空間。ホントに何も見えない。
左手で壁を触りながらじゃないと進めませんでした。
どうやらこの真っ暗な区間は『胎内』を意味しているんだそうです。
そして少し進むと薄暗い空間に88体の仏像が並んでいました。
足下にはそれぞれの四国の寺院の砂が入った袋がありまして、このお砂踏みをする事でお遍路と同じお参りになるんだそうです。
1体目の仏像から順番にお砂踏みをしながらお参りしていく流れになります。
この○体目の数字が年齢とリンクしておりまして、特に自分の年齢の仏像の前では入念にお参りしてくださいとお坊さんに言われましたので、自分と妻と両親の年齢の場所に置かれた仏壇前では特に入念にお参りしました。
地下仏殿には88体の仏像へのお参り以外にもお線香を上げたり出来る場所が幾つか設置されていました。
壁には般若心経の写経がびっしり。
ここで正にお誂え向き、僕の特技『般若心経暗唱』が披露できます。
寺院に来て般若心経なんて唱えた事はなかったので初めてです。
因みに以前も書きましたが、僕は般若心経の意味は殆ど理解していません。
音楽と同じ、ただ耳コピで覚えてしまっただけです。
意味もわかってないのに仏様の前で唱えるのはどうなの?とも思いましたが、きっと仏様は優しいので大丈夫でしょう。
88体の仏像ひとつひとつにしっかりお参りすると思っていたより長い時間が経ちました。
1時間くらいいたんじゃないのかな。
そして最後は御守りを買って帰りました。
アクセスは中々不便なところで車がないと行きにくいですが、御利益にあずかるために全国から参拝者が訪れるというパワースポットでもあります。
興味を持った方は一度行ってみては如何でしょうか。
埼玉に四国がありますよ。
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